『イップ・マン 序章』感想┃全部佐藤のおかげじゃないか

『イップ・マン 序章』の感想回を各Podcastプラットフォーム上で公開しました。


イップ・マン 序章 感想回

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哀しみの佐藤

この放送を収録したとき。
私は葉問師匠の強者の余裕、そして侵略者ながらその高潔さには目を見張るものがある三浦閣下に心をわしづかみされていました。

しかし、いま。この後記を書いているいま。自分が思うのは佐藤という日本軍のダメなところを煮詰めて弁当箱にぶち込んだみたいなキャラクターの役割のでかさだなあ~。

この作品で三浦閣下を高潔に描けたのは、佐藤がこれでもかというくらい卑小な行いを率先して行ってくれたからで。しかも軍人としてしょうがなく、って感じじゃなかったからね。葉問師匠の奥さん襲おうとしたときノリノリだったからね。
あとそのビジュアルよ。昔社会の教科書で見た風刺画に出てくるステレオタイプの日本人そのものじゃん!

葉問師匠が日本人に対する義憤を燃やして戦うためのすべての原因、罪を背負ってくれた佐藤。そして閣下は高潔なままでいられた。
ちょっと調べたんですが、もともと三浦閣下は極悪人として想定されていたらしいですね。しかし三浦閣下を演じた池内博之さんが、武人としての閣下のキャラクターを提案したことで路線変更。今作のような形に落ち着いたようです。

じゃあ誰が日本軍の悪をやるのかって?

佐藤がやるしかねぇよなぁ!

そういうわけで佐藤が、佐藤が全部罪を持ってってくれたんや! 聖書の神の子かな?
演じた役者さんは渋谷天馬さんという方で、この作品の熱演が実り、上映開始以降オファーが増えたのだとか。……中国のドラマに出てくる悪い日本人役で。

まあ~、そうなるよね。これは演技が認められたってことですよね。
でもそれくらいこの作品の佐藤は醜くて卑小で小物で、素晴らしい存在感に溢れていたと思います。
佐藤なくしてこの作品なしですね。

ところでみんなこいつを見てくれ。

くさもんって誰だよ。
一応同じ映画を見て感想を言い合う、みたいなのが我らのコンセプトなのですが彼が購入していたのはパチモンだった可能性がここで出てきましたね。
皆さんはくさもんの方を買わないように気を付けてくださいね。

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